アンディ・ウォーホルの初期の作品に、ブロテッドラインという技法で描かれたドローイング版画があります。ブロテッドとは「かすれた」という意味で、味のある線が特徴です。撥水性のある紙にインクで線を引き、乾かないうちに本紙の方に転写するという技法です。その後カラーインクで手彩色します。
写生から線だけをトレースする行程は日本画的でもあり、整理された線と形はすっきりとした画面が生みます。
上の作品は、以前教室で写生したアンスリウムを、線だけ抽出しドローイング版画にしました。写真からアウトラインをなぞるよりも、実際の形を意識できた線が描けていると思います。
猫の七福神です。「先生ひらめいた!」と言ってノリノリで描いてらっしゃいました。僕が「ジバニャンがいっぱい」と言ったら、きょとんとされていたので、ご存じなかったようでした。面白いです^^
確か、三美神の古い絵画をトレースされていたのだと思いますが、連続するイメージとポップな色彩がウォーホル的で、伺ったらオマージュだそうです。とても洒落ていますね。
毎年ご家族にクリスマスカードを送られている生徒さんが、描かれていました。(金箔を貼っている途中です)
なにかの広告写真を使って描いてらっしゃいました。どことなくコンセプトもベン・シャーンに似ていて、味のある線だけでも面白いものができあがるなと感心しました。
後日談
家に帰って額に入れたら、なんか日の丸みたいになっちゃった!っておしゃっていました。確かに!
この方も何かの写真をトレースされていて、ラインを転写し手彩色した後、金箔を貼られていました。その時言わなかったのですが、乳首にも金箔が貼ってある!と密かに思っていました。^^
作家の人形の絵をトレースされていて、ラインを転写している最中にインクがつぶれ、片目が眼帯みたくなってしまい、すごくおもしろい!とみんなで笑いました。(オリジナルの方ごめんなさい)