2011/01/29

イカ



涼しい時期は、エアコンを止めて魚介類を描いたりします。その日の朝に買ってきたスルメイカですが、描いていると新鮮で模様や目玉がくっきりと黒々していたのに、だんだんと白濁していくのがわかります。



イカの動きがしなやかでいいですね^^
吸盤が見えたり見えなかったりと、ねじれをうまく表現できています。





短い時間で器まで描きました。気持ちよさそうに風呂に入ってるようですね。器も一緒に描く時に気をつけるのは「接点」。くっついてる所と離れる所の際の表現です。鍋のハンドルにかかった足は接点がきちんと観察されています。





頭部の薄さと膨らみの表現が透明感に実感があっていいですね。近くで見ると足の吸盤まで丁寧に描かれているのですが、足先5ミリの表現をよく観察するとより豊かなクネクネ感が出ると思います。

2011/01/15

ヌードの寝ポーズ



体をひねりながら横たわる女性。クロッキーやデッサンにおいて大切なのは、見えない所を想像すること。人物画の場合、背骨の存在が大切です。
この作品は、骨盤から後頭部へ続く脊椎のS字のラインが「〜」な感じで描けていて良いですね。内側に入ってくる線と、奥に行く線を見つける事でひねりが表現できています。








上の二作品のポーズは、肘で上体を支えています。気をつける点は腕は肩からはじまるのではなく、背中の肩甲骨からつなげて見ること。そこを一緒に描くことで、体の重さや体重を預ける感じが表現できます。





ムービングとクロッキーです。のびのびしていていいですね。線を何度も引き直すことで、気づかなかった事を見つけたり理解できることがあります。

冬の植物



早春の花を描きました。この作品はボケです。ボケは梅と似ていますが、長い棘のある直線的な枝が特徴です。ボケらしさが力強くのびのびと表現されていますね。(棘は花屋さんに取られていました)





茎の長いパンジーです。よく花壇に植わっているものは、茎が10センチ程ですが、これは普通に30センチくらいありました。茎や葉の「隙間の当たり」を取りながら描き進めています。





香りのいい水仙。すっとしたたたずまいが良く描けていますね。葉のねじれに気を取られていると、大きい流れを失いがちですが、特徴をうまく捉えていると思います。線が平行にならない所もいいですね。間の美しさがあります。

2011/01/08

ヌードクロッキー

「長い線を引く」ということは、意外と集中力を使います。
そんなに大した話ではないのですが、線には「はじまりと終わり」があって、その両方を描かなかったとしても、意識することは大切です。

頑張って長い線を引いてみること。
一度で良い線を見つけるのは難しいので、何本も引き直してみること。

生徒さんのクロッキーを見ながら、線のはじまりと終わりを追って見てみてください。





最初に淡い色のパステルで全体の流れをつかんでから、濃いラインを引かれています。線を探す作業は、綺麗に描く必要はありませんから、古い線を消さなくてもよいです。線が伸びやかでいいですね。






難しいアングルからのポーズ。見慣れない角度からは、よく観察しないと描けません。その集中力が線に緊張感を与えてくれます。嘘じゃない線がとてもいいですね。






細く長いラインが、女性の柔らかな質感を表現しています。入れている色も、肌色を使わずに肌を感じさせている所が良いと思います。






重心のかかっている足先から、背筋を通って頭の先まで一つの芯が通ってるのがいいですね。






スポンジを使って描く、パンパステルを使われています。
パンパステルは薄目でモデルさんを見た感じ。量感と流れをつかむのにいいですね。色を重ねても混ぜても綺麗です。






ミツマタ




紙の材料で有名な、ミツマタの枝を描きました。驚くことに、どこまでも3つに枝分かれしています。自然界は数学的だなぁと気づく瞬間。まんまの名前にもびっくりします^^






以前、線でねじれを描く話を描きましたが、線が平行にならないことが、絵に膨らみを与えます。このデッサンはそれが、愛情深く丁寧に描かれています。






色付きの紙に、色鉛筆でデッサンしました。丁寧でいいですね。枝が重なるところをあると、より前後感が出ると思います。






枝の前後感を意識して描きました。先っちょについてるのは花のつぼみ。ミツマタは黄色い小さな花が咲くんですよ^^