2010/05/30

薔薇

薔薇が盛りのこの季節。
生徒さんに頂いた薔薇を、鉛筆で描きました。




重なりあう花びらを、一枚一枚丁寧に描く事も大切ですが、それよりも熟れた果実のように、しっとり重みのある花を描きたいと思いました。





綺麗な色の薔薇を、鉛筆というモノトーンの画材で描く事はなかなかしない事です。花の裏で茎が中心についている事、柔らかい花びらの重なりが、丁寧に感じ取れています。






この日アトリエは、薔薇の匂いで溢れていました☆

ヤギの骨

角は頭蓋骨と一体になっており、露出した骨のようなものです。
頭部のラインと角の方向性や付き方を、つなげて観察する事が大切だな、と思いました。




「ヤギ」
角と眉間の描写が、とても印象的に描けています。
時間をかけて描かれていて、もう少し時間をかけて続きを描きたいそうです。
楽しみですね。





講師作品
こうだろうな、と思い込んで描いている自分がいて、
見落とす事がよくあるものです。
気付いた事を見逃さず、なるべく早めに直す事を心がけています。

2010/05/19

インパラと馬の骨を描きました。
骨は不気味、と思われたり、死を感じさせる題材なので、
躊躇される方も多いと思います。

でも、直線のない、曲線とねじれで作られるフォルムとラインは、
それこそが自然、と再認識させてくれます。




「インパラ」
角が迫力のあるタッチで描けています。
頭部の入り組んだラインも美しいですね。





「馬」
重量感を感じさせるデッサンです。
曲面の変化を丁寧に感じ取っていますね。




しなやかな感じが馬らしいですね。
曲面のねじれる所を、もう少し観察してみるとより良くなると思います。




正面から堂々と描けています。
立体的な奥行きが難しいと思いますが、丁寧に捉えています。

2010/05/09

身繕いする女性




イスラエル人の女性で、民族衣装を着て頂いている所を描きました。

鏡を見ながら頭巾をあてています。
モデルさんの仕草を見ながら気付いたのは、鏡を見ている女性の表情。きっと国は違えど、女性ならではのものだなと思いました。

鏡に向き合った時の目つきは、何か張りつめた意思のようにも見えるし、他の事を考えているようにも見えました。

糸のようにつながった意識が感じられます。





もの静かな印象ですね。
なにか考え事をされているようにも見えます。





木炭紙大の大きな紙にダイナミックに描かれていました。手元を中心に、思いきり頭部を切った構図は、若い女性らしさが表現されていて面白いですね。





儚げな表情が魅力的です。
モデルさんの説明に終わらず、何かを感じさせる表情を捉えています。黒目にハイライトを入れすぎない事が、儚げな表情を生んでいるのかもしれません。





背筋から首にかけてのラインが美しく、健康的な女性の感じが捉えられています。チュニックのしわからも体型が想像出ているのが良いですね。

2010/05/01

ラムズイヤー、イワカガミ、八重桜

緒形拳さんが最後に出演されたドラマ、風のガーデンに取り上げられた植物「ラムズイヤー」。触ると本当に子羊の耳を触れているような肌触りでなごみます^^ 生徒さん達は触った瞬間、「わ!本当に耳みたい」と驚かれていました。

写生は、目で見えた情報だけでなく、触って発見する事もあり、それを画面に注ぎ込む意識を持つと、より存在感の増した写生が出来るように思いました。



やわらかなカーブ、くたっとした印象を良く捉えています。




イワカガミは、ジメっとしたところに生息している植物だそうです。
つやと張りのある葉と茎は、上のラムズイヤーとは対照的。
葉の形を丁寧に観察されていました。




桜と梅の花の大きな違いは、花のつき方にあると思います。
梅は枝から直接花がつき、桜の花はサクランボになる前の状態なので、細い枝の先に花がつきます。
八重桜のふんわりした花の塊が、生き生きと描かれています。




すこし遅れて咲く八重桜は、花と一緒に葉も出始めています。
葉の出る位置が面白く、観察していると、まず茎の先端から出始めるのがわかります。
この写生は、枝や葉の良い形を捉えていますね。